この家は鳥取県境港市の中心部の観光名所「水木しげるロード」近くにあり、周りは数多くの商店が建ち並ぶ商業地だ。
また、準防火地域であるため火災の危険を考慮しなければならない。
このような地域では昨今、壁に燃えにくい防火サイディングを使用するのが一般的だが、それでは港町の風情がない。
また、このクライアント様の和モダンという要望や打合せ時に新たに芽生えた、港町の風景を作るという共通認識から大きく外れてしまう。
そこで周りの延焼を防ぐ防火そで壁を漆喰壁で作り、法的条件をクリアするカタチでファサードに温かみのある地元の杉板を採用し、また、玄関先には木製の格子戸を取付けることにより、夕暮れとともに室内から格子戸を通し明かりが漏れ、街にぬくもりを与える。。。
この建築を通し、港町とそこに住む人々と呼応し合う場になればという想いで設計いたしました。
【撮影】畑 勝明
【建築家】織田博充
(岡山)